01現状の整理
骨格は同じでも、対象者欄の職務が2つに分かれ、時間配分も2通りあります。
対象者欄が「社内DX推進担当(兼務含む)」
不動産管理業務向け構成科目I「社内展開用テンプレートの整備と展開計画」1.50h受講後に目指す姿「担当部門への展開計画」
Claude Team導入向け構成題材: 製薬・CRO事業管理科目I 同上 0.75h 目指す姿「社内で共有できるテンプレート」
対象者欄が「実務担当者」
混在税務・会計業務向け構成対象者欄は「資料依頼・月次資料の確認・仕訳の前処理などを担当する方」科目I「社内展開用テンプレート」1.50h と目指す姿「展開計画」は推進担当向けの記述のまま
整合Claude Code研修(RPA担当者向け)対象者はRPA等の自動化の開発・運用・管理を担当する方科目I「自動化手順の標準化と引き継ぎ資料」はRPA担当者の職務内
図1 同じ骨格の4本が2つの職務に分かれています。税務・会計向けは対象者欄だけ実務担当者に切り替わり、科目Iと目指す姿が推進担当向けのまま残っています。
| 構成 | 対象者欄 | 科目I | 時間配分 |
| 不動産管理業務向け | 社内DX推進担当(兼務含む) | 社内展開用テンプレート・展開計画 1.50h | 配分① |
| Claude Team導入向け | 社内DX推進担当(兼務含む) | 同上 0.75h | 配分② |
| 税務・会計業務向け | 税務・会計業務を担当する方 | 同上 1.50h | 配分① |
| RPA担当者向け | RPA等の自動化の開発・運用・管理を担当する方 | 自動化手順の標準化と引き継ぎ資料 0.75h | 配分② |
不動産管理向けと税務会計向けは、科目名と時間配分が同一で、違いは題材と対象者欄です。Claude Team向けとRPA担当者向けは時間配分が共通です。配分①と比べて科目B・D・E・Fがそれぞれ0.25時間厚く、科目Cが0.25時間薄く、科目Iが0.75時間薄くなっています。
02実務担当者向けに統一する理由
2つの構成は、研修と受講者のどちらを動かすかが逆向きです。
社内DX推進担当向け:受講者を研修に合わせる
研修(社内展開が科目)
←兼務の発令・通知書への職務追記
←受講者
受講企業側で兼務の発令と労働条件通知書への職務追記が必要になる場合が多くなります。既存案件では受講者3名のうち2名がこれに当たりました。
実務担当者向け:研修を今の職務に合わせる
受講者の担当業務
→研修の題材・科目
→担当業務で使う
受講者の今の職務のまま、研修の題材を担当業務に合わせる形になり、受講企業の負担と書類整備の手間が減ります。
図2 左は受講者側を動かす設計、右は研修側を職務に合わせる設計です。
改正リーフレットの対象例令和8年8月3日改正の厚生労働省リーフレットが助成対象の例として挙げるのは、「生成AIを活用して商品提案書の構成案作成、文章生成、修正方法を学ぶ営業担当者向けの訓練」です。実務担当者が自分の業務にAIを使う研修が、制度が想定する形です。
受講企業の負担社内DX推進担当向けでは兼務の発令と通知書の職務追記が必要になる場合が多く、実務担当者向けなら今の職務のまま進められます。
審査で見られる点審査では、カリキュラムと労働条件通知書の職務内容の整合と、内容が概念的・初歩的にとどまっていないかが見られます。実務担当者向けの構成はこの両方に沿いやすい形です。
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基幹は「実務担当者が自分の担当業務にAIを当てはめる技能」の1本にする
図3 3つの理由はいずれも実務担当者向けの構成を指します。
受講者ごとの確認は残ります。実務担当者向けにしても、受講者ごとに「本人の担当業務→研修で学ぶ技能→業務での使い方」のつながりを確認する作業は残ります。この確認は、当事務所が計画作成時に行います。
03基幹として固定するもの、構成ごとに変えるもの
何を固定し、何を差し替え、何を案件ごとに確認するかを3層で分けます。
基幹固定
訓練目的、科目A〜Jの名称、時間配分、各科目の到達目標、学習用成果物の形式、総時間12時間
御社の商品判断。変更は版を上げて行う
業種別の構成差し替え
演習題材6点、架空データ・帳票項目・用語、対象者欄の業種と作業例、使用ツール
御社。受講企業の申込より前に商品として用意する
受講企業ごと確認
受講者ごとの職務との関連確認、労働条件通知書との整合、実施日程、契約で参照する版
当事務所と受講企業
派生社内DX推進担当向け構成の扱い 廃止はせず、社内DX推進を実際の職務として持つ受講者がいる場合に限り、基幹の科目Iだけを「社内展開用テンプレートの整備と展開計画」に差し替えた派生構成として提供する形です。
図4 固定する層、差し替える層、案件ごとに確認する層。
時間配分について、1点ご判断をお願いします。Claude Team向け・RPA向けの配分②が設計上必要な差であれば、基幹の中に「汎用生成AI系」「Claude Code系」の2配分として明記する形になります。差に理由がなければ1通りに寄せるのをお勧めします。1通りの方が運用は楽になります。
04パンフレットの修正案(実務担当者向けの基幹)
科目を時間比例の帯にすると、直す場所は3色に分かれます。差し替えが必要なのは科目Iの1か所です。
A1.0
B0.75
C1.75
D0.75
E1.0
F0.75
G1.75
H1.0
I1.5
J1.75
そのまま(A実演・B入力区分・D手順分解・G自動化)科目名の主語を「作業」に直す(C・E・F・H)差し替え(I)J オリエン・復習・総括(現状のまま)
図5 配分①で描いた科目帯。
- 科目Iを差し替える。「社内展開用テンプレートの整備と展開計画の作成手順の演習」は社内DX推進担当の職務で、実務担当者には職務外に見えます。「担当業務への当てはめ演習:研修後に自分の作業で再現するための手順書と検証ケースの作成(モデルデータ)」のように、本人の作業に戻す科目へ置き換えると整います。RPA担当者向けの「引き継ぎ資料」はRPA担当者の職務なので、そのままで問題ありません。
- 科目名の主語を作業にする。科目C・Eの「AI適用設計演習」は「依頼文・回答文の作成と点検」のように、科目Fの「最終確認プロセスの設計」は「点検手順」に、科目Hの「標準化」は「自分用の手順書・テンプレート化」に改めると整います。「適用設計」「標準化」は推進担当の仕事の言葉なので、実務担当者が行う動作で書くと、職務との対応が読み取りやすくなります。
- 展開の語を外す。「受講後に目指す姿」「学べる内容」から「担当部門への展開計画」「共用のテンプレート」「社内への広げ方」を外し、「自分の担当業務で〜を自分で行えるようになる」の形にすると整います。
- 対象者欄の書き方を揃える。税務会計向けの書き方(業種+担当業務のくくり+「など」付きの例示2〜3点)に揃えると整います。職種名は列挙せず、例示は労働条件通知書の職務記載と食い違わない粒度にとどめるのが安全です。
- 使用ツールを絞る。科目Gの自動化で実際に使うものに絞るのが安全です(2〜3種が目安)。不動産管理向けの6種は、12時間の中ではツール紹介に見える懸念があります。
- 題材と科目の対応表を持つ。題材6点がどの科目で使われるかの対応表(C=文書2点、E=照合・集計2点、G=自動化1点、H=定型文書1点)を御社内でお持ちいただくと、構成を増やすときの点検が楽になります。
05運用のお願い
商品としての検討と、案件ごとの実施条件を分けて扱います。
商品として決めること
- 基幹カリキュラムの変更と版上げ
- 業種別構成の新設(受講企業の申込より前に用意)
- パンフレットの元ファイルを商品カタログとして1か所で管理
案件ごとに決めること
- 日程・受講者・契約・添付する版
- 受講者ごとの職務との関連確認(当事務所)
- 扱わない 科目の内容・時間配分・題材の組み替え
図6 左が商品の判断、右が案件の実施条件です。
- パンフレットの元ファイルは商品カタログとして1か所で管理し、案件では「基幹の版+構成名」で参照する形をお願いします。案件ごとに配分や科目を調整した版は作らないのが安全です。
- 基幹の変更は案件のSlackスレッドとは別に、商品としての検討で決めていただくようお願いします。案件スレッドで扱うのは日程・受講者・契約・添付する版だけにします。
- 新しい業種構成は受講企業の申込より前に御社の商品として用意する順序が安全です。案件の要望を受けて構成を組み替える形は、受講企業が企画した研修と見られる余地があるため、避けるのが安全です。
06次の進め方
御社のご判断をいただいてから、当事務所で整合を確認します。
1御社でご判断基幹を実務担当者向けに固定する方針と、時間配分を1通りにするか2通りにするかをご判断ください。
2案のご共有方針が決まりましたら、基幹v1の案(科目名・時間・到達目標)と、不動産管理向け・税務会計向けを実務担当者向けに書き直した案をご共有ください。当事務所で整合を確認します。
3既存2件は現行のまま契約済み・計画届準備中の2件(不動産管理向け・Claude Team導入向け)は、現行の構成のまま進めます。
図7 進め方の3ステップ。
まとめ
- 商品の基幹を実務担当者向けの1本に固定し、社内DX推進担当向けは派生構成にする。
- 科目名・時間配分・到達目標を固定し、業種別の構成で差し替えるのは題材・架空データ・対象者欄の作業例・ツールだけにする。
- 既存の2件は現行の構成のまま進め、切り替えは新規案件から。